(N社とH社)大手電気メーカー2社をハードウェア設計者として渡り歩いて気づいたこと ②事業形態が違えば強みと弱みが全然違う

事業形態が違えば会社の強みと弱みは違う

こんにちは、ハードウェアエンジニアのでんでん@denden_blog です。

大手電気メーカーである某N系会社と某H系会社を渡り歩いた自分が、ハードウェア設計という同じ職種でありながら会社が違えばこんなに違うのか。。と痛感したことを書くシリーズ後編です。
前編かや読みたい方はこちら

今回は、「事業形態の違いにみる会社の強みと弱み」について書いてます。

ちなみに僕が関わった会社の事業形態の違いは、
N系の会社の事業形態⇨請負設計
H系の会社の事業形態⇨製造・販売
となってます。

早速、結論から言ってしまうと、請負設計と、製造・販売の強みと弱みの違いが生まれる原因は究極的には1つだけです。

それは、市場との距離です。

もちろん、請負設計は市場から遠く、製造・販売は市場から近くなります。

市場から遠いか近いかで強みと弱みがどう変わるのか表にまとめました。
捉え方によっては、強みと弱みは表裏一体なところがあるので、強みに絞って説明したいと思います。

請負設計の強み

まず、市場から遠いと景気の影響が受けにくいのが特徴です。

大手電気メーカーグループにありがちな設計だけを切り出した子会社なんかは特にそうですが、設計の仕事を親会社からもらうことを経営の主体としている場合、親会社の景気が多少悪くても、子会社の売り上げには影響がありません。

なぜなら、請負設計では作っている製品が売れるかどうかで売り上げが決まるのではなく、設計費用がもらえるかどうかで売り上げが決まるからです。

親会社の売り上げが悪くても、作りたい製品や、作らないといけない製品がある場合は設計を依頼します。景気の悪化のダメージを受けるのは製造・販売している設計依頼主であり、請負設計主体の子会社は景気の売り上げに左右されず売り上げは安定します。

また、設計した物を直接売るわけではないため、在庫を抱えるリスク自体もありません。在庫を抱えないことで景気の悪化をより受けにくい強みがあります。

また、変わった強みの一つとして、技術に関わる時間が多いという点です。

実は、技術系の仕事ってドキュメントを作る時間めっちゃ多いです
・誰が見てもわかる仕様書作成
・プロジェクトの課題管理表の更新
・議事録の作成
・評価すれば、評価報告書
・製品や設計に問題ないか様々な確認作業が行われたか書類で記録
などなど・・案外デスクワークがたんまりあります。

そんなドキュメント作業を差し引くと、純粋に技術に関わる時間は少なくなってしまうのですが、それでも請負設計のほうが技術に関わる時間は多くなります。

製造・販売ではなぜ技術に関わる時間が少なくなるかというと、設計だけでなく製品をどう量産するかという点を検討しないといけなかったり、そもそも、設計自体は外注してしまうことが多いからです。

製造・販売の強み

製造・販売会社の魅力は、売れば売るだけ利益になるという点です。

それは逆にいうと売れなければ赤字となる訳ですが、それを補うほどに売れた時のパワーはすごいです。
請負設計では、一人一人に設計費が売り上げになるため、売り上げ=マンパワーとなってしまいます。
ところが、製造・販売の会社では売り上げに限界がありません。
ただ、市場が縮小してる場合だとただただ辛いことになりますが、、、。

そして次の項目がとても大切になります。
正直、僕はこのことが言いたくて、この記事を書きました。

製造・販売の最大の強みはマーケティング能力が養われやすいということです。

エンドユーザに買ってもらうために、市場調査や、顧客とのチャネル形成、今後の経営戦略などなど、マーケットに認められる努力が必要となります。

この力がある会社は多少環境が変化しても、その変化に適応して売り上げを維持できる力があります。

請負設計の場合、設計案件がついている限り一見問題はありません。
ところが、設計案件がつかなくなったとき、その環境の変化に適応する力はほぼ0と言えます。

・会社が傾いた時に、急にこんな物が売れる!なんて考える力もなければ
・売るためのチャンネルももっておらず、
・はたまた効果的な売り方の戦略を考える経験も持っているわけではありません。

マーケティング能力がないということは、会社が存続し続けるには致命的な弱点となってしまいます。

設計といえど、請負設計か製造・販売でマーケティングに関わる頻度は大きく異なります。
会社の存続に関わらず、自身のキャリアとしても、製造・販売と請負設計で得られるマーケティング能力には差が出てくるでしょう。

設計者として働くとしてどちらの事業形態がいいのか

請負設計は、設計案件が安定して得られているときには一見とても魅力的に見えます。ただし、一度窮地に陥ればそこから立ち直ることに必要なマーケティング能力はありません。

技術系だとしても、マーケティング能力が得られやすい市場から近い製造・販売でキャリアを積むのがこれからの時代はいいと思います。

10年後に市場がどう変化しているかなんて、誰にもわかりません。
そんな時に、市場の変化に対応するには、マーケティング能力が必要なのです。
技術者は技術だけやってればいいと思っていると足元をすくわれた時に、立ち上がれなくなってしまいます。
そうならないためにも、マーケティング能力が養える環境で設計をすることが、生きやすく人生を送れるでしょう。

ただし、市場に近ければいい訳ではなく、市場が縮小している業界などは避けないといけません。
残念ながら誰も欲しくなくなった物を努力で売ることはできないんですよね。。

ハードウェア設計という同じ職種でありながら会社が違えばこんなに違うのかシリーズですが、2作目にして一旦終了です!
また、何か発見すれば書こうかなと思います!

ではでは!

前編はこちら

(N社とH社)大手電気メーカー2社をハードウェア設計者として渡り歩いて気づいたこと
①事業形態が違えば求められるものも違う

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